ラジカセ SONY CFD-S26Lをカセットテープモードにして聞くと、ハム音が聞こえる。ボリュームによって変化します。他のモードでは聞こえません。
プリアンプ以前に混入しているようです。いろいろ試してみると、電源トランスからの漏れ磁束が、プリアンプ入力選択用ICのテープヘッド信号入力部分に入ってるようです。元の位置は、ラジカセに向かって左下、スピーカの奥に、写真のような角度で配置されています。
電源トランスを外して、カセットテープデッキ基板、機構から5㎝位離すと、ハム音は無くなります。また、元の位置でも、電源トランスの角度を変えると、ハム音が少なくなる事がわかりました。金属板で遮蔽しましたが、効果はありませんでした。
この写真の、電源トランスの角度が、ハム音も減り、うまい具合に機構的に固定されています。電源トランスの漏れ磁束強度データを参考にすると、元の配置では、漏れ強度が最も強い方向にカセットデッキヘッドや入力選択ようICが位置しています。改良した配置では、漏れ磁束が弱い方向になっています。
最終的には、距離も角度も影響の少ない、向かって右側のスピーカの奥に配置することにしました。ここなら、AC入力の基板も邪魔しないし、ちょうどよい支柱もあり、うまく固定できました。この改造により、ハム音は無くなりました。
ハム音の症状が元々あったのかどうかは分かりませんし、何が経年変化してハム音が大きくなったのかも分かりません。でも、電源トランスの配置が、影響していることは明らかです。設計段階で見逃されていたのでしょうね。同じラジカセを見たら試してみたいものです。