このSONY EV-C3Eという8㎜VCRの症状は、カセットを入れると、ローディングした後、ガリガリという音がして、再生、巻戻し、早送りしません。既に修理を試みられています。
分解して、機構部を取出し観察します。”Coaster (Right) Block Assy”という部分で、ピンがゆるくて、うまくかみ合っていませんでした。これにより、入り口側のCoasterBlockが最後まで到達していませんでした。
元々どの様に固定されているのかがはっきりしませんが、エポキシ接着剤で固定しました。
これにより、正常にローディングが行われ、再生などの動作が始まりました。でも、時々音らしきものや、白黒で雑音だらけの映像が出るだけです。TV側から見ると、信号が来ていないようです。 さらに、よく観察すると、“Arm Block Assy, Pinch”が曲がっていて、テープをしっかり押さえていませんでした。
部品をとりだして、真っ直ぐにして組み直しました。
機構的な動作は、良くなりましたが、映像はあまり変わりません。オシロスコープでRF信号を見ると、S/N、振幅が良くありません。
“Head Amp/Fling Erase”基板を取り出してみると、メタルキャップの電解コンデンサが使われていて、液漏れを起こしていました。 すべての電解コンデンサを交換して、プリントパターンや汚染された部品をきれいにしました。これにより、映像や音声が安定して出てきました。テープパスを、サービスマニュアル手順通りに調整しました。もちろん、ねじを少し緩めて調整して、そのあと締め直しました。狭くてドライバが入らなかったので、ドライバ先を曲げてみました。
すべての動作を正常にするようになりました。画質が悪いのはテープの劣化だと思います。新しいテープがないので確かめられません。調整は、お客様の1992年録画テープで行いました。
1990年製造の8㎜VCR、良くできています。
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